【特別寄稿】その19―コメを食べると肥満になるとか、糖尿病になるとか、高血糖症になるとの誤解



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コメのような炭水化物を摂取すると、糖尿病などの病気になるから、そのためには炭水化物の摂取をしなければ、その様な病は治癒できるとの説が罷り通っている。

確かに現在、人々が食べているコメを長期間常食していると、糖尿病などの多種多様の病に罹患するだろう。しかし私に言わしめれば、それは『本当のコメ』ではない、人間によって歪められたコメ(白米)を常食してるからである。従って炭水化物だけとなってしまった白米ではなく、『糠』も一緒に摂取をしていれば、そのような病は予防や治癒するのである。それが人間が健康を維持する食事というものである。それを『人間よって歪められた白米』を常食したことで罹患した糖尿病などの病を療するのに、炭水化物(白米)を食べなければ、治癒するのは当然だろう。

でも人体にとって消費するエネルギーを補填するのに、最も効率の良い炭水化物の摂取を止めたり、減らしたりすると、そのエネルギーを炭水化物に変わって蛋白質や脂質より生み出すとなると、臓器にとっても負担をかけることになり、人体にとっては好ましいとは言えないだろうし、炭水化物を食べられないエスキモーは短命に終わっているのはそのためだろう。

従って炭水化物の排除説には私は到底賛成できない。しかも炭水化物を存分に摂取しても、前記の様な病気を予防もできるし、期間はかかるが治癒もできるからである。しかしそのためには人間の手によって歪められた白米ではなく、『本当のコメ』でなければ駄目である。

最近は小麦製品も変わっている。
全粒粉(表皮や胚芽がついた状態のまま粉状にしたもの)の
パンやパスタが増えているのだ。
これを食べると糖尿病になる確率が減る、という
学術的な論文も多数見られる。
(上記文章は編集部が書いたもの。写真はイメージです)

そこで先ず『糠』と言う字を見て頂きたい。米編に康と言う字がついているだろう。この『康』と言う字が付いた字は滅多に無いし、しかもこの字は健康の康でもあるから、『糠』は健康に良いことは、長い人類の歴史から生まれた漢字にて示されているし、また玄米から糠を取ったものが白米、つまり白い米であり、それを1つの字にすると『粕』と言う字になる。

これはつまり玄米から、健康に良い糠を取り去り、粕となってしまったものは、神様が与えてくださった『コメ』ではなく、人間の手によって本来のコメを歪めた、単なる粕に成り下がっている『白米』であり、私はこれを到底まともな『コメ』とは思えないのである。そのような『粕』となっていて、栄養成分的にも単なる炭水化物のみと成り下がった、否、人間によって『粕』にされてしまったコメを常食していれば、肥満や糖尿病だけではなく、現在人々が罹患している多種多様の病魔に侵されるのは至極当然のことである。

要するに本当のコメとは、酵素を含んだ糠が付いていても、美味しく食べられるように加工されたコメを指すのであって、そのようなコメなら肥満になったり、糖尿病になることは無いと言うよりも、むしろ糖尿病を治癒してくれるのである。このことは、以前『粕』となっている白米食をしていた頃に糖尿病などの多くの病を患っていた私が、ある時期から本当のコメを常食していただけで、いつしか糖尿病などの病が総て全治したことからも実証されているのである。

ちなみに私は幼少の頃から病弱で、母から常々『お前の声は蚊が鳴いている声より小さい』と言われ、成人になってからも病弱のままで、新婚旅行の際も目的地の駅に到着した際、私達が先ず行ったのが、薬屋を探しにうろうろと。

そして新婚生活が始まっても、月のうち半分は病気で臥せっているのがほとんど。

子供が二人になると『四人しかない家で、水枕が3つもある家は他にないだろう』と家内を嘆かせたり。子供が小学生になった頃、一家で温泉旅行に行こうとして玄関を一歩出た時に、私が『コホン』と一回咳が出ただけで旅行を中止に。口内炎や風邪は罹患していない時より、罹患している時のほうが長い常病状態に。

本来なら断面が円形の十二指腸が、度重なる潰瘍のために三角になってしまったり、肺炎だけでも2度も入院。さすがの家内も世の中にこれほど病弱な人がいたのかと呆れていた。

家内からは、病気のデパートと言われるていたらくの私が、ある時期より糠(亜糊粉層)が付いた本当のコメを常食をしていると、他に何も変えてないのに、いつしか糖尿病だけではなく、病気のデパートと言われていた全ての病が悉く完治するだけではなく、今日の様に一般的な人々よりもはるかに元気溌剌になれたことは何よりもの証左だろう。

「目からウロコ『コメ』ってこんなに誤解されていたんだ!」――その20に続きます

<文>

東洋ライス株式会社 代表取締役社長

東京農業大学客員教授

雜賀慶二さん