今では、石粒やその他の異物が混入したコメなどを見かけることは通常あり得ない。しかし昔はコメに石粒が混じっていて、どこの家庭でも食事中の家族の誰かが『ガリッ』とやったものであり、当時はコメに石粒などが混入しているのは至極当たり前だったのである。
それはコメは田圃で収穫されるし、田圃には石粒やそれ以外の異物も多く混在しているから、収穫されたコメにはそれらの異物が混入することは避けられない事だったからである。
雜賀社長により発明された「石抜き機」。昭和36年に発表された(写真は東洋ライス提供)
しかしそれを私が26歳の時に発明した選別機によって、いわゆる『無石米』が誕生し、何処の精米工場でもそれによって選別されるようになり、世の中全てが『無石米』になったために『無石米』は死語になり、今日のようなコメに石粒が入ってないのが当たり前の時代になっているだけのことだから、何かの事情で稀には石粒などの異物が混入していても不思議ではないのである。
「目からウロコ『コメ』ってこんなに誤解されていたんだ!」――その13に続きます
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東洋ライス株式会社 代表取締役社長
東京農業大学客員教授
雜賀慶二さん