【特別寄稿】その8―市販のコメよりも、農家から直接入手したコメの方が良いとの誤解



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これは一概には言えないが、一般的に市販されているコメは比較的に大規模な多種多様な選別機を整備した精米工場で精米されているので、農家がコイン精米所で精米をしたコメよりも『焼け米(黒くくすんだコメ』などが除去されているのと、農家から直接入手のコメも化学肥料や農薬をたっぷり使用のコメも無いわけではないし、またコメの水分管理をされていない場合が多く、しかも近年は健康に関係する『酵素』の量まで管理されたコメとなると、農家から直接のコメには期待できないだろう。

カラー選別機(東洋ライスホームページより)

農家から直接入手する場合であっても、実際にどの様な施肥や農薬使用をしているかまでを、確実に確認出来、しかもその田地に昔のように生き物が生存していることまで確認できるならば、農家直接購入に利があるが、一般的にはそのような農法をされている場合が少ないし、『特別栽培米』とか『有機JAS』とか表示されていても、実際に酵素量(その様な農法なら多い筈)が少ない場合もあるから『スーパーのコメは不良』『農家直接のコメは良』と決めてかかるのは早計であろう。

「目からウロコ『コメ』ってこんなに誤解されていたんだ!」――その9に続きます

 

<文>

東洋ライス株式会社 代表取締役社長

東京農業大学客員教授

雜賀慶二さん